ちなみに、なぜ大きな糠床でやらないか。

糠床は本来、空気の好きな好気菌と空気の嫌いな嫌気菌の絶妙なバランスが肝心。その為、普段は薄暗いところに安置し、1-2日に一度かき混ぜて糠を空気に触れさせます。

チーズを漬ける際、密閉状態でかき混ぜずに何日も置くと、ワインでもよく使われる「シンナー臭」を発する一歩手前の状態が再現できました。これがチーズの風味にとても似合います。

でも、一歩間違えると糠床の好気菌が死滅してしまい、糠床が使い物にならなくなる可能性があります。この為、チーズ用の糠床を作ることにしました。

糠床を育てていると、これまでに漬けてきた食材が糠の味わいを深めているのだということが良く分かります。先日、糠の水分を吸わせるために乾燥ナツメを入れました。フルーティーな風味付けになり、これもチーズによく合いました。

…もしかして、バナナも風味付けに役立つかしら?

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プロセスチーズを漬けています。

前回プロセスチーズを漬けた時、糠で包んだチーズをラップでぴったり包んだまま、冷蔵庫に数日置いたところ、酸味がなく果実酒のような芳醇な風味になりました。嫌気菌が働いてくれるのでしょうか。

同様の条件を再現したいのですが、ひとつひとつラップで包むのは面倒なので、小さなタッパーに入れて上部をラップで密閉する形にしました。

手持ちのタッパーがギリギリサイズ!

チーズの表面に糠が確実に漬かるよう、お尻の大きなおばちゃんが電車のシートの隙間にぐいぐいお尻を押し込むようにして突っ込みました。

…って、お尻の大きなおばちゃんにしか伝わらないですかね。こう…右へ押し、左へ押しして自分のスペースを無理やり確保する感じです。

バナナの糠漬けです。

味はどうって? 気になりますよね。えーと…バナナです。香りもバナナです。

糠床にどう影響するか分からなかったので、取り分けた糠で食材を包む形で漬けましたが、開封したら香りは完全にバナナでした。糠に香りが移りやすい食材として注意した方が良いかもしれません。

使用したのは熟れたバナナだったので、普通に二日間放置したら変色して痛みが進んでいくところですが、白いままトロッとした甘みが凝縮されたような感じです。

バナナに塩味や酸味は殆どつきません。バナナです。糠と一緒に食べる(非推奨)と甘みや果物の香りがより引立ちます。バナナと糠、どちらも好きなので美味しいのですが、なぜ一緒に食べる必要があるんだろう、という気持ちになります。旅館のお膳に出てくる、完全にスイーツの部類なのにおかずとして出てくる甘味物を食べるときの、あの悩ましい気持ちです。

…という訳で、嫌いじゃないけど進んでリピートする気にはなぜかならない、バナナの糠漬けでした。

にハマってます。
以前は、糠床を持つと旅行にも行けないイメージがありましたが、最近のジプロック式糠床なら冷蔵庫で簡単管理できるんですね。
失敗したら買い直せばいいいや、と夏休みの理科実験感覚で色々なものを気軽に試して遊んでいます。

今回は木綿豆腐。水切りが肝心のようです。
cookpad.com/recipe/4807436
しっかり水切りしたつもりでしたが、まだ柔らかくて若干形が崩れました。また、かなり水分が出て袋から漏れ出てしまいました。あぁ、今まで培って来た糠床の旨味が…。

今回は三日程度。漬物味の豆腐といった感じでしたが、美味しかったです。もっとしっかり水切りすればチーズのように、また古漬けにすると珍味になるとのこと。次はたっぷり手間と時間をかけてリベンジしたいと思います。

次はバナナを漬けています。

もふもふ珈琲店

まったりできる一杯を、あなたに。